東日本大震災により、福島県の原子力発電所が重大な被害を受けました。
発生から数年経った今でも現場では除染作業などが行われ、復興を目指した努力が続いています。
生活する環境が受けている放射線量を、健康への影響がほとんど考えられないレベルまで減らすための作業です。
除染方法には「取り除く・遮る・遠ざける」という3つの方法があります。まず取り除く方法としては、放射性物質が付着した地表の土・落葉・枝葉などを取り除いたり、建物の表面を洗浄するなどがあります。遮る方法としては、付着している放射性物質を土やコンクリートで覆い、生活空間から遮断します。遠ざける方法としては、放射性物質を人から遠ざけることで放射性物質から受ける被ばく線量を下げることにつながります。
放射線の影響は距離が近いほど強くなりますので、遠ざけることで放射線物質の被害を少なくすることができます。もしくは、放射性物質の近くにいる時間を短くすることも効果的です。
除染の「取り除く・遮る・遠ざける」という3つの方法は、人の手によってしか行えない作業でもあります。確かに放射線量は時間の経過につれて減少していきますが、長い年月が必要です。
放射線量が高い地域では、そこで生活する方々が安心して暮らせるように除染作業を進める必要があるのです。
近い目標としては年間の放射線量が20ミリシーベルト未満、長期的な目標としては年間の放射線量が1ミリシーベルト以下にすることを目標としています。