土木関連は国づくり、まちづくりを担うきわめて重要な役割をもっています。災害からの復興事業や、オリンピック関連施設の建設ラッシュなどでも注目を集めました。
そんな中、土木関連の資格を持つことは新たなキャリアを築くのに有効と考えられるようになってきました。
そこで今回は土木関連の資格の中で、比較的簡単に取得可能かつ需要が高いおすすめの資格をご紹介します。
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目次
土木関係の資格は土木業での実務経験がないと取得できないのではと思われがちですが、必ずしもそうではありません。
今回ご紹介する資格の中には、学生でも取得可能なものもあります。
砂利採取業務には砂利採取業務主任者の配置が義務付けられています。
砂利採取の現場で計画の実施・監督を行う人員が持つ資格で、都道府県知事が実施する試験に合格する必要があります。
この場合の砂利とは、直径30cm以下のものをさします。30cm以上のものを採取する場合は「採石業務管理者」という別の資格を取る必要があります。
受験は資格は特になく、高校生や大学生の受験者もいます。
試験内容は「法令」と「技術」について4択のマークシート方式で25問出題されます。
専門性が高く、土木関係の仕事において欠かせない国家資格です。
不整地運搬車運転者は、工事現場内の極端な悪路で資材などを運んで走行する特殊な自動車(クローラ式・ホイール式など)を運転するための資格です。
試験ではなく、講習を受講するだけで取得できます。
受験資格は18歳以上であることだけです。
車両の最大積載量が1t未満の場合は「特別教育」、1t以上の場合は「技能講習」を受講します。
技能講習は11時間~35時間の4コースがあり、保有資格や運転業務経験によってコースが異なります。特別教育は10~12時間以上の講習が必要です。
都道府県の労働局長登録教習機関で受験できます。
下水道敷設工事やトンネル掘削工事などの密閉された空間では、酸欠の危険が常にともないます。安全確保のため、特定の作業現場では酸素欠乏危険作業主任者の必置が義務づけられています。
試験内容は講習と修了考査のみで、実務経験がなくても受験できます。合格率もほぼ100%というデータもあります。
都道府県ごとに行われていて、それぞれの労働局で申し込み・問い合わせが可能です。
土木施工管理技士は、今までご紹介した資格とは異なり、受験資格に実務経験が含まれるため、少し難易度が高めです。
土木工事現場で管理・監督能力を持っていると認定する国土交通省管轄の国家試験です。
1級と2級があり、1級は一定規模以上の土木工事を請け負うために企業が必要とする人材「専任技術者」「監理技術者」に必須の資格です。
この資格を取得すれば、土木工事全体の監督業務という責任が伴うポジションへのステップアップができます。土木関係の仕事でキャリアアップを目指すなら、是非取得をおすすめします。
土木施工管理技士を受験するのに必要な実務経験年数は、最終学歴によって異なります。さらに、卒業したのが指定学科か指定外の学科だったかによっても変わります。
1級の受験資格について表にまとめました。
最終学歴 | 必要な実務経験年数 |
---|---|
大学の指定学科卒業(指定外の学科卒業) | 3年以上(4年半以上) |
短期大学・高等専門学校の指定学科卒業(指定外) | 5年以上(7年半以上) |
高等学校の指定学科卒業(指定外の学科) | 10年以上(11年半以上) |
その他の学歴 | 15年以上 |
土木施工管理技士 2級合格者 | 5年以上 |
2級の受験資格も最終学歴によって1年以上~8年以上と異なります。
学科試験の内容は、1級は「土木工学等」「施工管理法」「法規」について、選択式とマークシート式で出題されます。
実地試験については、施工管理法の理解を問う問題が記述式で出題されます。
2級は「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の3分野に分かれています。いずれかの分野で合格すれば資格が取得できます。
土木施工管理技士の合格率は学科が50~70%、実地が30~40%というデータがあります。
現場監督として土木工事施工管理の仕事に携わっていれば、合格のための知識は得られますが、より実践的に学びたい人は専門のスクールに通うのも1つの方法です。
国づくり、まちづくりを支える重要な役割を持つ土木工事。業務によっては必要な資格が多数あります。
将来に向けてのステップアップのため、需要の高い資格を取得することをおすすめします。
今回ご紹介した砂利採取業務主任者や酸素欠乏危険作業主任者などは専門性も高く、需要も高い資格ですが、受験資格に実務経験不問で筆記試験や講習受講のみで取得できます。
また、土木施工管理技士は実務経験年数が受験資格に含まれていて、合格率も低めの取得が難しめの資格ですが、確実にキャリアアップが期待できる資格です。
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